セッションファイルを誰かと共有したり、スタジオ等とやり取りする場合に備えて、各トラックの名前はある程度「常識」が存在します。
一般的なDAWは各トラックの名前がそのままレコーディングした音ファイルの名前になるため、トラックを作った段階でわかりやすい名前をつけたほうがいいでしょう。

mafuyu
日本語で「サビ用ボーカル(テイク3)」のようなトラック名にしてあると受けとった側は非常に困ります。お作法として知っておいてください。

ドラム/リズム系
バスドラム-Kick(楽器名はBASS-Drumだが、BASSと名につく楽器は他にもたくさんあるため) |
スネア-Snare Top、SNR-Btm等 |
タム-Tom(H.TOM、L.TOM、F.TOMまたはTOM1、TOM2…) |
ハット-HAT、HH |
オーバーヘッド-OH、OH |
トップ-Top |
アンビエント/ルームマイク-ROOM、monoRoom、Talk Back等(強くコンプをかけているような場合、compやcrashなどと付け加える場合もある) |
レコーディングスタジオ等では
「Kick 47FET」(Neumann U47FETで録ったKick) |
「Kick D112」(AKG D112で録ったKick)というように、 |
使用したマイクまで記載することが多いです。
ベース
バンドのレコーディングではDIでラインのサウンドを確保しつつアンプも鳴らす形態が主流。
BASS.DI |
E.BASS.AMP |
等で大丈夫でしょう。
ギター
エレキとアコギが一本ずつ、とかなら簡単ですが、どうしてもトラック数が増えがちな楽器の一つ。
近年では同時に10本のギターが鳴っているようなアンサンブルも存在します。
演奏者名.OD(オーバードライブ)、演奏者名.Clean(クリーン) |
GTR Lead、GTR Harm、GTR.lead.DI(リードとハモリ、リードのDIサウンド) |
GTR1.Bogner、GTR1.Diezel(ギタリスト一番さんのBognerキャビとDiezelキャビ) |
Ac Gtr(アコースティックギター) |
といったように、特徴やトラックの役割を識別できるようにしておくのが大前提。
ボーカル
Lead Vocal、Lead.Vocal、LV、Vox、Lead Vox(リードボーカル) |
トラックコンピング(Track Comping)済みのトラックという意味でVocal Comp等と表記される場合もあります(コンプレッサー適用済みという意味ではない)
歌手名.Harmony、Harmony(ハーモニーパート) |
BV 1、BV 2、BV 3…(バックグラウンド・ボーカル) |
Vx Double、Vocal_Dub(ボーカルのダブルトラック) |
ライン系楽器
オルガン
Organ、B2(機種名)、Leslie-Lo、Leslie-Hi(回転スピーカー面ごとのマイク位置) |
エレピ、シンセなど
Wurli_.L(ウーリッツァー左チャンネル)、808_Kick、Moog_Lead |
ここでも特徴やトラックの役割がわかる様に。
パーカッションとか
Whistle(笛)、Tamb_(タンバリン)、Mando_R(マンドリンの左チャンネル) |
ここら辺からは、単に楽器名を書くだけでよくなってきますね(笑)
エフェクト等使った場合
SNR-Plate(スネアのプレートリバーブ)、GTR-Wide(コーラス等で広げたギター) |
Vx Throw(一単語だけにディレイをかけるようなトラック) |
今回ご紹介していない楽器でも、特徴やトラックの役割を識別できるようにという基本を押さえればどんなものにも対応できるでしょう。