【ワウワウ】ワウペダルには二種類あるって知ってた?【ゴギャアア】

ギターエフェクターとして「歪」「空間系」にならぶ「ワウペダル」。

現在見られるワウペダルは大別して

「クンワァ〜」と甘く効くタイプ
「ゴギャァッ」と強く効くタイプ


の2種類に分けられます。

前者はおよそ9〜12フレットまでのフレーズ内でよく効き、後者は12フレット以上の音域でも効く傾向があると思います。
スイッチ等でこのレンジを可変できるモデルもありますね。

スイッチを切り替えて2つのタイプを選択可能
スポンサーリンク

Clyde Mccoyの歴史=Wahの歴史

トランペット等管楽器の「ワウワウ奏法」を再現するものとして発想されたものと言われています。「アサガオ」等と呼ばれる開口部にお椀を当てて「ホワンホワンホワワワワァァ」みたいな、あれです。

1960年代にVOXブランドで発売されたそのペダルは、著名なブラス奏者の名を取り

「"Clyde McCoy"(クライドマッコイ)」と名付けられました。

実際の製造がイタリアの工場で行われていたことから「イタリアン・ワウ」と呼ばれ、Frank ZappaやJimi Hendrix、Eric Claptonといった大御所によってステージで使用されることで有名になったこの「初代」型は、前述の2タイプでいう前者のタイプのお手本とでも言うべき非常に甘く粘る食いつきが特徴で、現在でも高値で取引されています。(オリジナルの部品を保ったものは30万円近く)

低中域での食いつきが良い為、ローフレットを多用するブルース/ロック系のプレイヤーや甘い効きを狙うファンクのプレイヤー等に好まれています。

Vintageに近いと評判のFulltone CLYDE Deluxe

Cry Babyの歴史

後者のサウンドを持つワウの代表格「Cry Baby」も元はVOXブランドの「Clyde McCoy」と同じ工場で製造された兄弟機でしたが(⁉)、70年代初頭にこの工場の会社が「JEN」として独立、VOXワウの製造を続ける一方で「JEN CryBaby」として再起動させます。その後しばらくはこのJENがCry Babyを作っていたものの、80年代にこの会社はJim Dunlopに「Cry Baby」の商標を譲り、消滅してしまうことになります。

こうして、現在「Cry Baby」はJim Dunlop社が商標を持ち、その製造販売を行っています。

このJENから連なるCry Babyの系譜は完全に後者のサウンド。

ハイフレットでも輪郭を失わず「ゴギャアァァ」とかかるのが特徴。Kirk Hammettの様に、迫力のあるソロプレイで使われる事が多い印象です。

インパクト抜群のEVHシグネチャーモデル
こんな可愛いサイズも(笑)
スポンサーリンク

ワウの原理

原理的に言うとワウはイコライザ(周波数ごとの音量を変える機器)であり、狭いQ(幅)でブーストする帯域をペダルの開きと連動して連続変化させることで、周波数のスイープを行います。B'zやMichael Schenkerのソロなどで使われる、ワウをオンにしたまま動かさずにソロを弾き切る「ワウの半止め」効果は、このブーストを利用して帯域を強調し、鼻がかったサウンドを得ています。ソロで使うことで周波数ブーストをかけ、そこだけバンド内での抜けがよくなる効果ですね。


このブースト量と幅、スイープ可能なレンジがワウの個体差であり、モデルごとの特徴となります。

これは「インダクタ(コイルの一種)」と呼ばれる部品とその付近の回路による相互作用によって行われますが、インダクタの種類や回路の定数によって変化をつけられます。

60年代の初期モノの、粘りと透明感を両立したサウンドには「Halo」、ぎゅっと凝縮したサウンドには「FASEL」等。

前述のCAE MC404等多機能なワウは、この定数をスイッチで切り替えたり可変したりしてその音色変化を引き出している訳。

外部に4つ、内部に2つのスイッチ類、冒頭のCAE MC404よりも細やかな調整が可能

私のワウ

私のワウは自作であり、中古で拾ってきたVOX V848という限定復刻モデルの筐体に、内部回路はCryde Maccoyの回路を再現しています。
金属筐体なのでオリジナルの黒い樹脂の外観とは違いますが、下面バックプレートにClyde Mccoy氏の肖像画がプリントされている「Picture Wah」という点は再現されています。

今のところ、その内部はエフェクター/アンプパーツのネットショップ「GarretAudio」さんのプリント基板をベースに、「FASEL赤インダクタ」とオールド「BC109」、オールド「トロピカルフィッシュ」コンデンサを核とした構成です。
V848としての購入時には、FASEL赤インダクタは搭載しつつもなぜか基板に「Jim Dunlop」の文字が入っており

「VOXなのに?ジムダン??」

となったのを記憶していますが、これはFASELインダクタをダンロップが復刻製造しているという事のようです。

そんなこともありつつ、自作の際には最近もてはやされるPoint To Point配線でも試作しましたが、レンジが広くなりすぎて広範囲に音が散る感じになり、「グワアアアァ」という出音の太さとエグみが失われてしまった為、あえて基板を使っています。


57classicの99年製ヒスコレGoldtopではいまいち食いつきが弱く感じらたものですが、57年製Specialとは凄まじい相性を見せ、Jimi HendrixやStevie Ray Vaughanの「Voodoo Child」で聞かれるそのままの、「クンワァ〜」と甘々な極太サウンドが持ち味。

倍音量の多いシングルコイルとのマッチングが良い様です。

金属筐体との絶縁にそこらの厚紙を使っているあたり……これぞDIY精神です(笑)
現在は、V846HWとして私のワウと同回路のものも市販されています
スポンサーリンク
おすすめの記事