Waves NX: 深夜でも出先でもスタジオクオリティのモニターを。
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プラグイン業界の重鎮、Waves社。EQやコンプ、空間系といったよくあるプラグインだけでなく、「あると便利」的なちょっとしたプラグインもいくつかリリースしています。

その中でも、特にDTMerに断トツで有用だと思われるのが、こちらのWaves Nx。

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ヘッドホンの出音を、音響処理されたスタジオのモニタースピーカーの出音に変える

イヤホン/ヘッドホンとスピーカーって違うの?

さて、音響的に処理された部屋のスピーカーから聞こえるのと同様、3次元の奥行きとパノラマを持つステレオイメージを提供する"仮想モニタリング"プラグイン……というのが公式サイトでの説明。

イヤホンやヘッドホンで聞くサウンドは、普段私たちが耳で聞いたり、スピーカーから聞いたりしているサウンドとは根本的に違う、不自然なサウンドなのです。

不自然な点その1.クロストーク


人がLR構成のスピーカーを聴くとき、左のスピーカーからの信号は私たちの左右両方の耳に届き、そして右のスピーカーからの入力と合計されています。一方、ヘッドフォンで同じコンテンツを聴くと、

左耳は左チャンネルのみを受信し、右耳は右チャンネルを受信するだけ。

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不自然な点その2.コムフィルターと遅延がない

空気中を伝わった後、鼓膜に到達する前に、音の波は私たちの頭と耳のサイズと形状により、フィルタリングと遅延効果を受けます。音の波は異なる瞬間、異なる形で耳に到達します。ヘッドフォンを聴くとき、このフィルタリングと遅延の効果は実質的に起こらず、音の波はほとんど鼓膜に直接叩きこまれます。

3.部屋鳴り

現実の世界では、スピーカーからの直接的なサウンドだけが耳に届くことはあり得ません。

音は壁や他の物理的な物体を跳ね返すことによって部屋と相互作用し、多数の方向から来る複数の反響を作り出します。これらはリバーブの設定項目でおなじみ初期反射と呼ばれ、到着した方向によってフィルタリングと遅延を受けます。

人間の脳は、直接音源に対するこれらの初期反射の音量、到着時間、および方向を使い、音源の距離とリスニング空間の寸法および音響特性を自然に推定していますが、ヘッドフォンでこれは起こりません。

ミックスというのは、LとRのステレオ空間に音を立体的に配置していく作業。

イヤホンやヘッドホンでMixするというのはDTMerの誰もが通る道ですが、それらではドライバー(物理的に振動して音を発生させる部分)が耳に近すぎて、奥行きがない、平坦で広がりのないステレオイメージになります。

こんな状態で立体的に配置しようとしても、音の奥行すなわち前後の移動が正しくつかめず、音を正確に感じることができません。

ヘッドフォンでは、アーティストが伝えたい、ミックスの空間的な意図を認識できません。

例を挙げると、ビートルズの”A Day in the Life”では、ボーカルは初め左チャンネルにおり、ピアノは右にいます。それから、曲が進む中で、その2つは2回目のサビまでに完全に場所を交換するまで徐々にお互いに向かって移動していきます。

Nxプラグインは、音が空間内の"仮想"スピーカーから来ていることを脳に納得させるために、上記の欠けている要素を追加します。すなわちサウンドそのものを変更したり着色したりはせずに、周波数特性を変えることなく3D的な知覚を作り出します。

これによって明らかに変わるのはEQとコンプのかけ方です。

特にアナログモデリング系のプラグインで顕著なのですが、「音色でなく配置する空間を変化させる」ものだと感じられるようになります。

例えば、1176を使うと、「スレッショルドで設定したよりも上に出ることなく前に出てくる」

という感覚がわかるようになります。

この感覚を身につけると、簡単に「奥行きのあるMix」ができるようになるんです。

現実問題として、日本の一般家庭で「良質なモニタースピーカー」を「適切な部屋環境で」「適切な配置で」「適切な音量で」鳴らすことなどほぼ不可能でしょう。

しかし、このNxプラグインとヘッドホンさえあれば、深夜だろうが出先のホテルだろうが、変わらない良質なサウンド環境下でミックスができるようになります。

記事中の写真や文章はこちらから一部抜粋しています。

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